風営法の遊興とは

福岡市博多区の行政書士つる(@ryoya_tsurusawa)です。

天神周辺で飲み会した後、中洲でショーパブに行ったことはありませんか?

私は2回ありますが、めちゃくちゃ楽しかったです笑

行ったのは5年以上前ですが、今でも鮮明に覚えています。

そんなショーパブですが、風営法上は「遊興」に該当します。

あまり聞きなれない言葉ですが、特定遊興飲食店営業の要件の1つになっているので、ナイトクラブやライブハウス等を開業される方は特に注意が必要です。

では、具体的にどういった行為が「遊興」にあたるのか?

今日は、「遊興」について説明します。

遊興とは

「遊興」とは、営業者の積極的な働きかけにより客に遊び興じさせる行為と解釈されています。

警察の見解では、以下の行為が該当します。

遊興に該当する行為

①不特定の客にショー、ダンス、演芸その他の興行等を見せる行為

②不特定の客に歌手がその場で歌う歌、バンドの生演奏等を聴かせる行為

③客にダンスをさせる場所を設けるとともに、音楽や照明の演出等を行い、不特定の客にダンスをさせる行為

④のど自慢大会等の遊戯、ゲーム、競技等に不特定の客を参加させる行為

⑤カラオケ装置を設けるとともに、不特定の客に歌うことを勧奨し、不特定の客の歌に合わせて照明の演出、合いの手等を行い、又は不特定の客の歌を褒めはやす行為

⑥バー等でスポーツ等の映像を不特定の客に見せるとともに、客に呼び掛けて応援等に参加させる行為

⑦上記のほか、営業者側の積極的な働き掛けにより不特定の客に遊び興じさせる行為

引用:風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準(P22-23)

ポイントは2つです。
不特定の客に対して
店側が積極的に働きかけていること

ちなみに、特定の客に遊興させる行為は、「接待」に該当するので風俗営業1号許可が必要です。

次に、遊興に該当しない行為です。

遊興に該当しない行為

①カラオケボックスで不特定の客にカラオケ装置を使用させる行為

②カラオケ装置を設けるとともに、不特定の客が自分から歌うことを要望した場合に、マイクや歌詞カードを手渡し、又はカラオケ装置を作動させる行為

③ガールズバーやメイドカフェなどで客にショーを見せたり、ゲーム大会に客を参加させたりせずに単に飲食物の提供を行う行為

④ボーリングやビリヤードの設備を設け、不特定多数の客に使用させる行為

⑤バー等でスポーツ等の映像を単に不特定多数の客に見せる行為(客自身が応援等を行う場合を含む。)

引用:風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準(P22-23)
つる

店側が積極的に働きかけていないから該当しません。

まとめ

いかがだったでしょうか?

ナイトクラブやライブハウス等を開業する際、特定遊興飲食店営業に該当する可能性があります。

特定遊興飲食店営業に該当するにも関わらず、無許可営業した場合、2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金又はこれの併科と厳しい罰則が定めれています。

なお、刑の執行後5年間は風俗営業を営むことができません。

知らなかったでは済まされないのが法律の怖いところです。

もし、ナイトクラブ等の開業でお悩みでしたら身近な行政書士に相談されることをおススメします。

私の記事が風営法の「遊興」の理解につながれば幸いです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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