風営法の接待とは

福岡市博多区の行政書士つる(@ryoya_tsurusawa)です。

天神周辺で飲み会をすると、二次会で中州のバーやキャバクラに行くことはありませんか?

お酒の付き合いで接待することもあるかと思います。ただし、この「接待」は主に友好関係を築くものです。

それとは別に、キャバクラやホストなどの店が提供する「接待」があり、風営法では規制の対象となっています。

飲食店を開業される方は、接待をするか否かで必要な営業許可が変わりますので、ご注意ください。

今日は、その風俗法の接待について具体的に説明します。

接待とは

風営法では、接待を「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」と定義しています。
接待する者は、雇用主及びその従業員(キャバ嬢、ホストなど)に限られず、料亭の芸者、または女給・中居等といった者も含まれます。
また、通常は異性によることが多いですが、それに限られないとしています。

出典:風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準(福岡県警察)(P9-10)

ですが、これだけでは何が接待とみなされるのかわかりません。

具体的にみていきましょう。

接待とみなす行為

●談笑・お酌など
特定少数の客の近くに座るなどして会話をしたり、酒等の飲食物を提供すること
キャバクラの指名制度や同伴制度

●ショー・歌唱など
特定少数の客に対して、その客の客室でショーや歌を聴かせること

●カラオケでのデュエット・手拍子
特定少数の客に対して、歌うことを推奨したり、いっしょに歌うこと

●ダンス
特定の客の相手になって、その身体に接触しながら、当該客にダンスをさせること

●ゲーム・遊戯
特定少数の客の相手になって、ゲームや遊戯(トランプ・ダーツ・ビリヤード等)をすること

●スキンシップ
客と身体を密着させたり、手を握る等、客の身体に接触すること。

つる

まとめると、特定の客やグルーブに飲食以上の会話やサービスを積極的に提供することです。

接待でない行為

●カウンター内でお客の注文を受け、提供すること

●挨拶や若干の世間話をすること

●ホテルのショーのように不特定多数の客にショーや歌を聴かせること

●客から離れた位置で、不特定多数の客に対して、カラオケを歌うこと

ちなみに、ガールズバーは女性バーテンダーが中心となって酒類を提供し、カウンター内で接客する店と考えられています。

つまり、客への接待を行わないことを前提にした店です。

つる

特定の客と長時間会話しないことがポイントです。

営業の種類による接待・飲食・ダンスの可否

つる

接待は1号営業しかできないので注意ください。

罰則

無許可営業には、重い罰則(2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金、または懲役と罰金の併科)が科せられます。

なお、刑の執行後5年間は、風俗営業を営むことができません。

まとめ

・接待とは、特定の客やグルーブに飲食以上の会話やサービスを積極的に提供すること
・接待をするには1号許可が必要
・無許可営業には重い罰則

いかがだったでしょうか?

飲食店を開業する際、風営法の接待を正しく理解していない場合、1号許可に該当する可能性があります。

仮に無許可営業で摘発されたら、厳しい罰則があります。

知らなかったでは済まされないのが法律の怖いところです。

もし、飲食店の営業許可等でお悩みでしたら身近な行政書士に相談されることをおススメします。

私の記事が風営法の接待の理解につながれば幸いです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

行政書士鶴澤怜也事務所のホームページ